徳島ゲーム開発ごっこ 技術ブログ

ゲームを作るために役に立ったり立たなかったりする技術を学んでいきます!

1週間ゲームジャム「転がる」祭りのあと

 今回の1週間ゲームジャムにも参加しましたー。

Unity 1週間ゲームジャム お題「転がる」 | フリーゲーム投稿サイト unityroom

 多くの人が参加されているみたいで、すべての作品を遊ぶのに時間がかかりそうです。
 これから遊んでいこうと思います。

 さて、今日書くのはそんなゲームジャムの作品を作っていた先週の僕の脳内会議の様子です。
 3行ぐらいにまとめるつもりがダラダラと長くなってしまいました。
 そして長いわりに技術的Tipsはゼロなのです。

 プログラマーの技術だけでなく文才も欲しいなぁ。
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この記事にはUnity5.6.1f1を使用しています。

 今回ゲームジャムのお題は「転がる」である。
 そのお題でパッと思いついたのが雪だるまだ。

f:id:urahimono:20170529225509j:plain ちょっとだけ積もった雪で作った小さな雪だるまの無料の写真素材(フリー素材)をダウンロード - ぱくたそ

 うむ、今の季節らしくない内容だけど、とても楽しそうなゲームが出来そうだ。
 超ネタ被りしそうだけど。
 いいんです。私が楽しければそれでいいのです。

 では作る内容が決まったわけですが、こちらの画像を見ていただきたい。

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 これを見てノスタルジックな雪景色だと思えるだろうか。
 これは厳しい!
 テクスチャすら貼り付けていない、手抜き感ハンパないゲーム画面である。
 これなら私が書いているUnityTips用の記事のスクリーンショットの方がまだ見栄えが良い。

 これを見て美しい雪の情景が目に浮かぶようなら、三角定規と分度器だけで妄想が楽しめることだろう。

 雪の表現を演出するには、シェーダーなどを使って雪のフワフワ感を出してあげる必要がある。
 だが、私はそのような高度な技術を使ったことなどない。
 しかし、新しいことにチャレンジすることは決して悪いことではないはずだ。
 時間に制限があるゲームジャムだからこそ、新しい技術を入れるべきなのだ。

 さて、脳内で雪のシェーダーなどを作る時間を見積もってみるとしよう。
 ……計算結果が出た。
 見積もり結果として5年という数値が算出された。

 残念ながら、これは諦めざるを得ない。
 東京オリンピックにすら間に合わないのなら、このチャレンジは無謀だろう。

 とりあえず、雪の件はおいといてテレインを使って地面を作成してみた。
 その上にころころと玉が転がしてみる。
 この時点で今回のお題は既にクリアしている。
 このまま提出してしまっても良いくらいだ。

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 だが、もう少しゲーム性を高めたいものだ。
 そもそも雪だるまを作るのではなかったのか。
 しかし、雪の表現は私には出来ない。
 いや、雪にこだわる必要は無いはずだ。
 二つの玉を重ねてダルマを作ってあげればいいだけなのだから。
 しかし、白一色というのは画面栄えがしない。
 もっと彩を豊かにしたい。
 色……。
 そうだ! ゲームに色の要素を追加しよう。
 玉の色をゲーム中に変えることができようにすれば、カラフルなダルマが作られるはずだ。
 そして、こちらが指定した色のダルマが出来ればポイントを与えるという形にすればゲーム性が出てくるはずだ。
 これは天啓だ。

 さて、ではどのように玉の色を変えたものか。
 ユーザーの任意で変えさせてあげたいが、ボタンで色が変わるのはなんか違う気がする。
 なにかギミック的な要素で色を変えたい。

 最初に思いついたのが水溜りだ。

f:id:urahimono:20170529230807j:plain 雨の日の水たまりの無料の写真素材(フリー素材)をダウンロード - ぱくたそ

 フィールドにある、色とりどりの水溜りに玉が触れることで玉の色が変わる。
 おおっ、これはなんと美しい演出なんだ!
 さっそくこのアイディアをゲーム中に組み込みたい。

 さて、再びではあるのだが、こちらの画像を見ていただきたい。

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 この画面にあるカラフルな円柱をみて、水溜りに見えるだろうか。
 水のみずみずしさがどこにも感じられない!
 そもそも地面より水位の高い水溜りなんざ見たことない!
 この円柱をみて水溜りだと思える方は、きっと隕石が地球に降り注いだとしても傘をさせば大丈夫だ思うほどの心の大らかな人なのだろう。

 水の表現を演出するには、シェーダーなどを使って水のみずみずしさを出してあげる必要がある。
 もちろん私は作ったことが無いが、挑戦しようと思っている。

 さて、脳内で水のシェーダーなどを作る時間を見積もってみるとしよう。
 ……計算結果が出た。
 見積もり結果として5年という数値が算出された。

 誠に無念だが、これも諦めざるを得ない。
 次の桜の開花までには間に合わせたかったので、このチャレンジも諦めたほうがいいだろう。

 水溜りを諦めたので、正直この円柱のままでいってもいいのだが、もう少し手を加えてみよう。
 なんか上昇気流の風っぽい表現が出来ないだろうか。
 これぐらいならなんとか出来そうな気がするのだが。

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 出来た。
 少しは画面栄えがしてきた。
 このシェーダーは簡単だ。
 風っぽいテクスチャに、加算合成UVスクロールとテクスチャに色味を追加するシェーダーを作成しただけなのだ。
 このシェーダーを作るために必要な技術は既に扱ったことがあるため、これは既存の技術だ。

 ちなみにこのシェーダーを作るのにかかる時間の見積もりとして、脳内は5分という結果を算出した。
 結果としては1時間はゆうに超える時間が掛かった。
 どうやら私の脳内見積もりはあまり当てにならないらしい。

 さて、この作成した玉の色変え用の気流なのだが、加算合成で作ったので背景が明るいとあまり見栄えがよくない。
 ならば、背景のスカイボックスを暗めのものに変えるとしよう。
 そうすることで、作った気流もいい感じ映ることだろう。

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 ここ宇宙かよ!
 なんか宇宙っぽい感じになってしまった。
 最初は雪だるまを作ろうとしていたはずなのに、なぜこんなことになっていまったのか。

 もうやけくそだ。今あるテレインのコピーを作成して周りに配置しよう。
 そして、玉の座標を一定の範囲内でループするように作ってあげれば、まるで無限の空間を移動しているような感じになるはずだ。

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 うむ、より宇宙っぽくなった。
 玉が縦横無尽に飛び跳ねておる。これは楽しい。
 ん、跳ねる……。
 しまった、「跳ねる」は前回のお題だ。今回は「転がる」だ。
 転がる要素が大分少なくなってしまった。
 これならば最初のテレインと玉だけのときの方がまだお題にふさわしい内容だった気がする。

 ここはゲームに新しいルールを設けることで、転がる意味を持たせよう。
 地面に転がっている場合のみ、玉が大きくなることにしよう。
 そうすることで、地面を転がって玉を大きくするというゲーム的な意味が出てくる。
 これで何とかお題を達成できそうだ。
 ※ 地面を転がって玉が大きくなることは、ゲーム中及びゲームページ内にて一切告知しておりません。
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 さて、ゲームは一通り出来たのだが、もう一つ入れたい技術ある。
 Photonだ。
 Photonを使ってネットワークプレイをさせたい。
 Photonの技術を使った記事も書いていたのだが、最近おざなりになっているのでこの機会に是非組み込みたい。

 時計を見てみよう。
 現在は日曜日の午後6時。締め切りまで残り2時間といったところだ。
 Photonは少しばかりは学んでいる。
 まったく知らない未知の技術ではないはずだ。
 間に合うだろうか。

 さっそく、脳内でPhotonを組み込むまでの時間を見積もってみるとしよう。
 ……計算結果が出た。
 見積もり結果として5日という数値が算出された。

 むむ、比較的に現実的な時間が割り出された。
 手が届かない時間ではないが、少なくともゲームジャム開催中には間に合いそうにない。
 ここはゲームジャム終了後のアップデートにて組み込むとしよう。

 それにしても、脳内の見積もりで出される数値は5ばかりだ。
 どうやらまともに見積もり気がないらしい。

 さて、多人数のネットワークプレイが出来なくなってしまうとフィールド中に存在できる玉の数がずいぶんと少なくなってしまう。
 ゲーム的に、2個の玉を合体してダルマを作るというものである以上、フィールド中に玉は出来る限りたくさん欲しいものだ。
 もう時間がないことだし、適当な時間に適当な玉適当な方向に飛ばしてやるとしよう。
 これで賑やかになるはずだ。

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 賑やかというよりかは、ただただ散らかっている状態になってしまった。
 何とかしたいが、ここでタイムアップだ。
 この状態でゲームを提出するしかない。

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色玉が転がる | フリーゲーム投稿サイト unityroom

 最終的に私が作ったゲームは、宇宙に玉をばら撒いて散らかすゲームになってしまった。
 このゲームをプレイするユーザーの困惑顔が目に浮かぶ。
 なかなか思い通りにいかないものである。
 しかしこれだけは言える。
 作っている私は楽しかったと。