徳島ゲーム開発ごっこ 技術ブログ

ゲームを作るために役に立ったり立たなかったりする技術を学んでいきます!

GGJ2019 in ヤフー大阪

 活動再開の狼煙がグローバルゲームジャムというのが実に僕らしい。
 久々のブログ更新ですよー。
 ゲーム作りはいつだって楽しいものですよ。


GGJ(グローバルゲームジャム)とは

 GGJは48時間以内に決められたお題に沿ったゲームを作るというイカれたイベントです。
 僕は今年で何度目の参加になるでしょうか。
 ゲームを作るという趣味と技術の鍛錬、そしてコミュ障を治すという目的の名のもとに、僕が長年ライフワークとして参加しているイベントなのです。

 ちなみに今回のゲームのお題は、
「あなたにとってのHOMEとは」的なものでした。
 ホームって言われても……。

会場について

 GGJの日本各地の会場で開催されています。
 いつもは旅行がてら地方の会場に行くのですが、今年はいろいろ忙しかったため、徒歩で行けるヤフー大阪さんの会場にお邪魔しました。
connpass.com

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 何という勝ち組な光景の会社なんだ……。
 さすがグランフロント内にある会社なのさ。

チームについて

 ゲームを作るといっても独りぼっちで作るわけではないのです。
 会場に集まった人とチームを組んで作業を行っていきますよ。
 この会場では、主催者側でパワーバランスを考えてチーム編成をしてくれました。
 ちなみにうちのチーム構成は、

  • プログラマー(僕)
  • プログラマー(学生さん)
  • 2Dアーティスト(学生さん)
  • 3Dアーティスト(学生さん)

 なかなかバランスの良いのチーム構成ですな!
 どうやらチーム制作はあまり経験がなく、ゲームジャムも初参加という方が多かったです。
 これは是非楽しい思い出にすべく、頑張れねばならないのです、頑張れたと思うのです。

 ゲームジャムと言えば、不眠不休でゲームを作るというイカれた人たちが多い印象を持つ人も多いですが、我々のチームは働き方改革に則って作業していきますよー。

ゲーム制作について

 出来ることなら皆のスキルを活かしたゲームが作りたい!
 2Dと3Dが混合したゲームだと理想だ。
 んー……、どうしましょうかね。
 と、皆で考えた結果、世界樹の迷宮のようなゲームはどうだろうか、ということになりました。
www.atlus.co.jp

 フィールドは3D、敵は2Dでビルボードを使って表示。
 敵とプレイヤーがターン制で動いて、敵に当たらないようにHome(ゴール)を目指す!
 そんなゲームです。
 あら、いいじゃないですか。
 時間内に収まりそうなサイズ感ですし、シンプルで面白そうです。
 ターン制のゲームは作ったことがないので、チャレンジ感もありますよ!

 開発環境はUnityです。
 そしてプロジェクトの共有にはUnity Teamsを使いました。

unity3d.com

 学生さんが多いので、Gitを教えて使うより、Collaborateを使ったほうが、早いし簡単なのでという理由からですね。
 コミュニケーションツールにはDiscordを使います。

discordapp.com

 これはヤフー大阪会場でコミュニケーションツール使われていたのでその流れからですね。

ゲームについて

 さあ、どんなどんなゲームが出来たかというと……、こんな感じ!

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 いい感じに出来ましたー!
 GGJ本家サイトからでも遊べますが、unityroomにもアップロードされていますので、是非遊んでみてください!

unityroom.com

48時間で起きた出来事

 ……さて、それでは振り返ろうか、この48時間を。
 言いたいことはいろいろあるんだよ。

開発環境の候補に、RPGツクール・吉里吉里が挙がった

 最初の企画会議の際には、アドベンチャーゲームを作ろうと案が出たんですよ。
 その際、Unityでアドベンチャーを作るのは難しいから、RPGツクール・吉里吉里を使わないかという話が出ました。
 いやいやいやいや、それはさすがに厳しいっす。
 譲ってUnrealやcocosなら勉強がてら頑張ろうかなとは思うけど、さすがにRPGツクールや吉里吉里は使いたくねえっす。
 いや、良いツールですよ、二つとも。
 で、でもなぁ……。

 基本、学生さんのやりたいことはやっていきたいけど、こればかり止めましたとも。
 拙いコミュニケーション能力を使って、回避しました。
 僕にとっての開始早々の修羅場の一つです。

Unityのバージョンがゲームジャム期間中に更新される

 チームの開発する以上、環境のバージョンは合わせたいものです。
 ゲームジャム開始時に、チームメンバーでバージョンを共有するわけですよ。
 でもUnityに詳しくない人も多いので、細かいバージョンも伝えますが、こうも伝える訳です。
「最新版のUnityをインストールしてくれればいいよ」と。
 そして金曜日はチームを解散し、各自家でUnityをインストールし、土曜に作業を再開すると。
 そしたら、バージョンが若干違うと。
 なぜなら金曜の夜から土曜の朝にかけてUnityのバージョンが更新されているから。
 なんでだよ!
 なぜバージョンが更新されているのさ!
 この期間はゲームジャム中ってわかってるじゃないですか、Unityさんや。
 ゲームジャムのUnityのシェア率は世界でも圧倒的なこと知っているじゃないですか!

 そして各チーム内で、このような会話が繰り広げられるのです。
「とりあえずSkip versionのボタンを押してくれればいい」と。

一人に作業が集中せず、一人も暇にもならず(個人的感想)

 ゲームジャムあるあるなのが、ゲームジャム後半にやることがなくなってしまう人が出ることだ。
 後半にアセット作っても組み込む余裕がないため、アセットの作成はストップされます。
 そのためアーティストさんなどアセット作成チームは、後半やることがなくなってしまうのです。
 ただ、プログラマーなど組み込む方の人たちは、逆に後半はやることが多くて大変なことになります。

 この空気はよくありません。
 今回のゲームはステージ制のゲームにしているの、多くのステージを作る必要があります。
 なんとか3日の午前中にステージエディット機能(簡易的なもの)が完成していたので、アーティストさん達にはゲームデザイナーとして、ステージをいろいろ作ってもらいました。

 だからきっと、最後まで暇にならず作業が出来たと思いたいのです。
 後半の蚊帳の外感は解決できたと思いたいのです。
 ……多分。そう思ってくれたたら嬉しいなぁ。

時間内にゲームが完成した

 これはすごいことなんですよ。
 当たり前のこではあるんですが、過去ゲームジャムで出来たこと1度あるかないかですからね。
 他のチームが修羅っている状態で、我らのチームだけはとても余裕があったのです。
 プレイ動画を作る余裕すらありましたからな。

高すぎる難易度のゲームになる

 そう、これが1番の問題点なんだ……。
 このゲームの難易度高いんだよ……。
 上述の通り、開発の時間に余裕があったんだ。
 そのため、ステージを作る時間はたっぷりあった。
 そしてテストプレイをする時間もたっぷりあったんだ。
 ステージを作り、テストプレイをし、そしてステージをより面白く修正する。
 ゲームジャムでは滅多に行われないイテレーションがそこにあったんだ。

 それは素晴らしいことなのだが欠点もある。
 開発者はどんどん遊ぶので、ゲームが上手くなってしまうのだ。
 そして上手くなった状態でその技術にあったステージを作っていくので、どんどんステージ難しくなっていくのだ。
 よく陥りがちなやつだ!
 こ、これは一言伝えておいたほうがいいかもしれぬ。
 しかし……、みんなとても楽しそうにステージの作成をしている。
 この楽しい雰囲気に水を差すのはいかがなものだろうか。
 だがしかし、彼らのことを思えばユーザーの目線に立ってゲームを作ることを教えてたほうがいいのかもしれない。
 だがしかし、彼らにとって初のチーム制作になるであろうこの開発の思い出は、良いものであってほしいものだ。
 だがしかし……、だがしかし……。
「うん、楽しいステージを作ってね」

 結局俺は何もできなかった。
 この楽しい雰囲気を守るために、何かを大切なモノ守れなかったんだ。

次回に向けて

 今回もいろいろな経験ができました。
 ゲームも見事完成しましたし、更にいいゲームを作れるようになりたいですね。

 さて、来年に向けて僕が学んでいかなければならないことは、これだ。
本当の優しさを持つ男になる

 今年も忙しくなりそうだ。